「人は賢明になればなれるほど、ますます腰を低くして他人から学ぼうとする。」(ロジャー・ベーコン)
「謙虚さとは、自分以外の人間をみな素晴らしいと思える心なり」(渡邉美樹)
「幸運の女神は笑顔と謙虚な人のところに近寄ってくる」(王貞治)
今日は、大人へと成長していくうえで、また目標を目指して努力をしてより早く成果を出すうえで、最も重要で欠かすことのできない人間性についてお伝えします。
最重要であり、ビジネス界からスポーツ界まで幅広い分野から多くの有名人もこれの大切さについて言葉を残しているので、今日はその中から3つほど名言も紹介しています。
これらの名言からも分かる通り、その重要な人間性とは「謙虚さ」です。
謙虚とは、辞書で意味を調べると「自分を偉いものと思わず、素直に他に学ぶ気持ちがあること」とあります。
人は、今は現実にないものを想像し、より以上を目指して成長を求める生き物です。何かを達成したい、手に入れたいと思った時、基本的にはそれは今はないものです。なので、夢や目標を実現させるには今の自分から考え方や能力を成長させなければいけません。
そういう意味では、すべての人間が常に学んで成長していく必要があるのですが、物事を学ぶ上でこの謙虚さを持っていないと、必要な事を学びそこない、必ず失敗します。そして遠回りになります。歴史を学ぶとよくわかります。人や体制が滅びる時は、必ず傲慢な態度がいつも引き金になっているのです。
ではなぜ謙虚さが必要なのか、どうすれば謙虚な姿勢を持つ事ができるのでしょうか?
まず、謙虚でなくてはならない前提として、「人間は不完全な生き物だ」という認識を持たなくてはいけません。
人間は完全な神ではなく、また神を目指してもなれません。どんなにすごい人でも、必ず失敗をします。人間のすることだから、必ずミスはつきものであるという認識をどれだけの人が持っているでしょうか?もちろん失敗やミスの内容が取り返しのつかないものになってしまうこともありますが、人間は不完全なので仕方がないのです。
だから人のミスをいちいち指摘したり、失敗や間違いを非難するのは完全に間違いです。指摘している人たちも同じかそれ以上の失敗や過ちを必ずしているのです。それをしっかり認識して理解していれば、お互い許しあうことができます。
勉強でもうっかりミスや凡ミスは誰にでもつきものでしょう。またスポーツなんて、失敗やミスで成り立っていると言っても過言ではありません。教師やスポーツの指導者がミスを指摘して怒鳴ったりしている姿を見ると、子供たちの伸びしろや挑戦精神を奪っているなぁと残念でなりません。どれだけ勉強しても、どれだけ練習をしても、学びに完璧はなく、終わりもないのです。
だからこそ、常により以上を目指し、何かを達成したとしてもまだ自分は不完全で不十分なのです。
学びを止めたとき、人の成長も止まり、その人の人生の未来から輝きが少しづつ失われていきます。
不完全だからこそ、少しでもそのミスや失敗を少なくしていけるよう、またより高い目標を目指して、学び続けるために、謙虚さが欠かせないのです。
これはすべての出発点です。謙虚な人は、自分を不完全としっかり認識しているので、人を見下さず、どんな人からも学ぼうとします。だからこそ、常に目の前にある学びを得ていくことができるので、成長も早くなるのです。
そういう風に誰からも学ぼうと謙虚に人と接する人は、相手を認め、良好な人間関係を築くことができます。謙虚であることは、確実に人生を大きく変化させるでしょう。
また謙虚であるために重要な要素として、辞書の説明にもありますが、「素直さ」という素質が成功には欠かせません。
なぜかと言うと、人は何かを学ぶとき、100%理解したりなぜかと理由を求めがちですが、その物事を学んで完全に理解し自分のものにしていくためには、自ら実際に経験をしなければ分かりません。
だから誰が言ったとか、そうはいっても現実的には難しいとか色々言い訳を並べず納得していなくても素直に一度やってみる。これができる人は物事の理解が早まりますし、行動をしているので結果も得ることができます。つまり、素直さは行動力につながるのです。
例えば受験勉強で、塾の先生たちはすでに経験しているので、直前の焦りだとか、不合格だった時の喪失感だとかを身を持って理解しているからこそ、早くから勉強を始めようと熱心に子供たちに伝えようとします。しかし早くから準備を始めた方が良いことは知っていても、まだ時間はあるとか、まだ周りの友達も遊んでいるなどと言って素直に始めないから、受験が近くなってとても焦るのです。
もっと早く勉強しておけばよかったと、失敗から学ぶことも人生とっても大切ですが、素直に行動して成功し、「素直に行動できたからうまくいったんだ。次もそうしよう。」と成功を振り返ってその要因を学ぶ方が、同じ学びでも結果が伴っているので、どちらが得かという事です。
人には、言葉で説明できない領域があります。感情もそのうちの一つです。悲しみも喜びも、言葉の意味を知っているだけでは理解できないですよね。感じるものなので、感じてこそ理解できるのです。だから、いくら言葉を読んだり聞いたりしても、自分の経験に結びつけたり、新たに行動して得た経験を通さないとその言葉にならない部分を理解することはできません。
私が実際に行ったスペインの経験をいくら家族や友達に言葉で説明をしても、相手は自分が現地で感じた興奮と同じくらい興奮することはありませんよね?実際に行ったら分かる。「経験のない学びは幻想である」と言う言葉もありますが、まさにそういう事です。素直に行動することが、謙虚さにつながるのです。
自分も含め、人間が不完全でミスや失敗をするものだという事を理解し、素直に行動して誰からも謙虚に学ぶ。この性質を持っているからこそ、自分のやりたい道を見つけたとき、その道で成功できるようになります。
ここでの私の説明も、読むだけでは完全に理解することはできないと思います。だからこそ、是非「スポーツマンシップラーニングセンター」で是非一緒に体験しながら謙虚さを身に付けてみませんか?私自身もまだまだ謙虚さは足りてないので、毎日学んでいきたいと思います。
プジョル