「コミュニケーションの質が、人生の質を左右する。」(アンソニーロビンズ)

今日は人間にある欲求の中で最も大切な「自己重要感」について説明していきます。ここが大人になるまでに安定しないと、他のもので満たそうとして様々な失敗や、時に犯罪や法を犯すことにもつながります。

これを知っておかなければならない理由は、自分の自己重要感を満たすと同時に相手の自己重要感を満たすことができるようになるから、という事です。自己重要感には2種類あります。

自己承認:これは、最近よく聞くようになった自己肯定感と同じです。自分自身で自分のことをどれだけ大切に思っているか、とか自分のことが好きかという意味です。自分の個性や自己理解ができており、自分を信じているので他の人に何を言われようと全く関係がありません。人は自分自身を価値ある存在だと思いたいのです。

他人からの承認:いわゆる承認欲求です。人は他人からも自分のことを価値ある存在と認めて欲しいと思っています。なぜかというと、人は必ず他者他物との関係性の中で生きているからです。人がこの世の誰とも関係性がなくなってしまうと、それは死に等しいです。あなたが死んではいけないのは、死んでほしくないと思ってくれる他者の存在があるからです。誰もあなたのことを知らなければ、あなたが死んでも誰も何とも思わないですし気にも留めません。つまりそういう状態では、たとえ死んでいなくとも生きているとは言えないのです。自分のことを知ってくれている人がいる、だからこそ自分はこの世に生きて存在しているんだ!と証拠を持って言えるわけです。知らなければないのと同じです。あなたを知る人がいなければ、あなたはいないのと同じ。だからこそ人は他者からの承認を求めるのです。

私たちは自分自身と他者からの承認があることで、自己重要感を感じ、生きているんだという存在証明を確立します

つまり人は「生きたい!」という人間の生来的な欲求を、生まれながらにして持っているのです。この自己重要感を感じれていないと、人は必死で満たそうとしてしまいます。それほど強く「生きたい」という欲求がなければ、人類はここまで生き残れなかったと思います。

この自己重要感を満足に満たせないと、大きく分けて2種類の問題行動が起きます。

1つ目は偽善行動です。例えば相手に認めてもらいたいから親切にする、上司や会社に認めてもらいたいから仕事で頑張ったり成功を目指す、友人や周りの人に認めてもらいたい・気を引きたいからブランド物を身に付けたり高級車に乗ったり必要以上に大きな家を建てたりする、等があります。

本当に相手が困っているのを何とかしたい!とか本当に社会や地域のために貢献したい!というような心から人のことを考えて行う行動ではありません。だから限界があります。結果的に他者のための行動を取っているので、この偽善行動はそこまで大きな問題にはなりません。

しかしさらにこうした偽善にはまっていくと、自分自身の価値をその内面ではなく外側を他者と比較をして満たそうとしてしまい自己肯定感も得られにくくなってしまいます。度を越えると逆に認められないという悪循環に陥りやすいのです。例えば平均よりお金を稼いでいるから自分には価値がある、周りの人よりいいものを持っているから自分はすごいなどという事です。

こういう条件的な価値判断は、例えばお金が無くなったり自分よりいい物を持っている人が現れたりするとまた自分自身を認められなくなり、不安定だという事です。無条件に自分の内側にある考え方や好み、自分の人格を認めて好きにならなくてはいけないのです。それがあなた自身なのです。

2つ目の問題行動は、他人に迷惑をかける行動です。多い自慢話や愚痴、傲慢な態度、他人の同情を引くための病気、他人をけなしたり批判したり傷つける、噂話好き、、、等が主な例でしょうか。こういう人たちを、「テイカー(=搾取する人)」と呼びます。人の時間やエネルギー、命を奪う人のことです。

自慢話をする意図はまさに認めてもらいたい!という事ですし、傲慢な態度は自分はお前より上だ!という事を示してみて目られたいという事ですし、逆に病気を装って弱い自分を示し、相手から関心を奪って大切にされたいという事ですし、他人をいじめたり批判したり傷つけるのも、自分が相手より有意だと感じたいからですし、噂話やゴシップ好きなのも、自分は情報通で社会の中に自分がいるという事を感じたいという事なのです。

こうやって満たそうとすると、相手に迷惑をかけます。しかもそれをしている本人たちは、「生きたい!」という本能的な欲求のまま生きているだけなので気が付かないのです。もしかしたら自分の行動や、周りの人の行動でこんな事してたかも、、、と気が付く人もいると思います。

残念ながら、多くの人がこの自己重要感を満たせていません。私自身も過去を振り返って、自分が目指していた夢は実は周りに認めて欲しいだけだったんだなと学んで初めて気が付きました。

日本の教育には、自分自身の個性に向き合う時間や指導が少ないので、自己肯定感が育みにくいです。また子供たちを指導する先生方も、自己重要感が満たされたいない人が多いのも事実です。さらに本来であれば小さいうちに親が子供を無条件に認めてあげることで自己肯定感は一気に育まれるのですが、みんな人間ですから、上手く伝わらなかったりするものなのです。

そのため多くの人々は、他人の自己重要感を満たして上げれるだけの余裕がありません。他人からの承認をお互いに必要としているのに双方とも相手を満たす余裕がなく、気の引き合いになってしまいます。この記事の画像にも載せていますが、心にある自己重要感のコップが空っぽなのです。

このコップが満たされて溢れ出して初めて人の自己重要感にも注いであげれるようなイメージです。これが満たされないと、心から真の幸福を味わうことができません。ではどうすればよいのでしょうか?

最も良い解決策は、「コミュニケーション」です。コミュニケーションの質が人生の質を左右するという言葉を冒頭でご紹介しましたが、正しくコミュニケーションの仕方を学ぶことが解決策になります。

コミュニケーションは2種類あり、他者との関係だけでなく自分自身との関係も意味します

コミュニケーションの方法を学び、どんどん人の自己重要感を満たせる存在になって行きましょう。その満たされた相手は、次に別の他の人を満たすようになっていくことができます。そうやってお互いを認め合える愛の輪が広がっていけば、この社会も国も世界もどんどん良くなっていくはずです。また相手を認めることで、必ず相手から自分も満たされるようになります。

自分自身のコップをいっぱいにしながら偽善ではなく、本当に相手のことを思って他者のために貢献できるようになっていきましょう!

なぜこういった人間性を学ぶ機会や、良き人生に欠かせないコミュニケーション能力を正しく学ぶ機会がないのか?と不思議に思いますが、「スポーツマンシップラーニングセンター」ではそうした学びを提供していきます。是非一緒に人生を豊かにする人間力を高めていきましょう!

プジョル

By プジョル

訪問ありがとうございます。 「人」への学びを深めた経験と知識を基に、スポーツに打ち込む中高生へ人生が幸せで楽しくなる人間性・人間力教育を通して文武両面で成果を出す方法を伝えています! 未来の可能性が無限な子供たちがどんどん意欲を持って人生を楽しいと思える社会を作らないと、この国の未来は暗くなる一方です。現役時代にバルセロナのレジェンドで知る人ぞ知る”プジョル”から学んだ情熱を胸に、教育革命を、人生革命を起こしていきます! スポーツ大好きな中高生の皆さんや、その保護者さんに向けて日々の学びや少しでも役立つ考え方や情報を投稿していければと思います。 個別コーチングや保護者相談など、勉強やスポーツのことはもちろん、塾長時代の経験から学校生活の事や進路相談も可能です!お悩みがあればいつでも気軽にご相談ください!!!