「心で見なければものごとはよく見えないってこと。 大切なことは目に見えないんだよ。」(星の王子様)
「生命要素の中には、見える肉体と見えざる心があって、この見えるものと見えざるものが相結合して現象界に躍動するのを生命という。」(中村天風)
先日、トイレで朝の優雅なひと時を迎えている時とあるニュースを見ました。それは上の写真にあるグラフが示している通り、「モノ」の量が「人」の量を超えたというものです。特にこの約40年間での急増は携帯電話施策を皮切りにとても顕著で、ものすごく物質面で我々は豊かになったと言えます。
しかしこれは歴史的に見てもあまりにも急激で、異常の域に達していると感じます。それと同時に、物質面を追い求めすぎて、つまり目に見えるものを欲しがりすぎているようにも感じます。
いつの時代も、過ぎたるは及ばざるがごとしです。この物質面の発展は、確実に人類を不幸にします。なぜなら物質面が豊かになることによって生じる幸福感は、ドーパミンによるものだからです。ドーパミンによる幸福は、短期的でより多くを求めがちです。どんなに追い求め続けても確固たる幸福を得ることはできません。まこういった物質面を追い求めすぎることで、より大切な心身の健康や、身近な人・家族や友人とのつながり等、人間にとってより大切な根本の部分を見落としがちになってしまうのです。
本来「モノ」は、我々を豊かにしてくれるはずです。暮らしのあらゆる面で助けてくれたり、無駄な時間を短縮できたり、それこそ時間や空間を超えて人と人をつなげてくれたりします。これは素晴らしいことです。しかし、こうした発展が行き過ぎてしまい逆に問題を起こすこともあると思います。例えば何でもすぐに調べられる環境が、自ら考えて自分の意見を発信するという能力や機会が失われてしまうように、、、
目に見えるものはすべて目に見えないものの反映です。私たち人類の意識や考えが、行動を通して世の中に目に見える形で現実となって現れます。だから現実を反映する根本的な私たちの心の部分をいかに保つか、ここが最も重要だと思うのです!教育の場が、将来大人になったとき会社に入ってより多くの富や物質を手に入れられるようにするための場であるのは間違いです。自分の人生、もしお金がこの世に存在しなかったら何をしたいか、どんなことに自分の命をかけたいのか、といった問いをじっくり考えることや、心身を健康に保つ方法や自分の要求を通すビジネスのためではない自分と周りを幸せにするためのコミュニケーション、人生における失敗や問題の捉え方等、目に見えない部分の教育が、現代にこそ必要だと思うんです。
「モノ」を作って売って、に忙しすぎるせいで、「人」を疎かにするからモノは増えているのに人口は減ってしまっています。何のための豊かさなのか、問い直すべきだと思います。どんどん作って消費させてお金を集める企業が評価される時代です。人のため、地球のため、について本気で考えられているモノがこの世の中にはどれだけあるでしょうか?このような「義」を反映するようなものが増えると、より人類は目に見える世界も目に見えない世界も幸せという最高の状態に近づいていくことができると思います。
「人」を大切にしましょう。真実に「人」のために、行動をしていきましょう。モノと人のバランスを欠いてしまっているこの時代、これからますます人としての部分が問われるようになっていくでしょう。
どんな時代でも通用する、人として大切な人間性や人間力を育む学びを、「スポーツマンシップラーニングセンター」では提供していきます。興味のある方は是非参照ください!
プジョル