「信頼関係があること、これが武器よりも一番大切なこと。」(中村哲)
「相手に間違いをわからせるには、親しみのある話し合いをすればよい。大切なのは、それができる信頼関係を築くことだ。」(アルフレッド・アドラー)
本日はNLPの前提シリーズ第3回です。NLPとは?やNLPの前提って?と言ったことに関しては、NLPの前提シリーズ①に書きましたので、そちらをご覧ください。(https://puyoleducation.jp/nlp%e3%81%ae%e5%89%8d%e6%8f%90%e3%82%b7%e3%83%aa%e3%83%bc%e3%82%ba%e2%91%a0/)
③クライアントからの抵抗は、ラポール(=信頼関係)が不足しているという事
本日は、コミュニケーションにおける大原則でもあり、また先生やコーチなど、人に教えたり指導する立場の人にとっても重要な前提になります。
クライアントとは、一般的にコミュニケーションの対象となる相手の事です。ラポールとはフランス語で「信頼関係」を意味します。
信頼関係とは、コミュニケーションにおいて最重要になります。信頼関係なしにはどんな話も指導も相手には届きません。
人は大昔、まだ身の安全が保障されていない時代、危険から自分の身を守るために外部のものや人、また正体のはっきりしないものを常に疑って警戒してきました。その性質が無意識に人の中に残っているので、基本的に知らない人や信頼のない人に何かをされることを嫌います。
多くの企業がその広告に有名人や芸能人を使うのも、その認知度を利用してお客と信頼関係を作ろうとしているにほかなりません。
信頼というのは、相手に任せても大丈夫という気持ちです。自分の得になると信じて頼ることなのです。なので、信頼関係が築かれていない人に何か指示をしようとしたり、要求をしたり、指導しようとしたり、あるいは何か商品を買ってもらおうとしても、必ず反発・抵抗が生まれます。
なので、相手にそのような態度や姿勢、表情など、嫌だという直接的な反発の言葉だけでなく非言語での反応も含めて、抵抗を感じるというときは、その指導や話、商品などが必ずしも悪いという事ではなく単純に相手との信頼関係が不十分だという事なのです。
しかし逆に、信頼関係を利用して、詐欺を働く人がいるのも事実です。日本では年間約280億円以上ものお金がだまし取られ、知れ渡っているであろう詐欺も年間約1万5千件も発生しているのです。どうしてそんなに騙されてしまうのか?と思うのですが、この信頼関係はそういった意味でもとても強力なものであり、いったん信頼関係を築くことができれば、相手の思うがままに任せてしまうという事も起こりうるのです。
そういわれると人間不信になってしまいそうですが、数日前の記事でも書きましたが、自分の人生に対して主導権を持って生きていれば、何でもかんでも人に頼って任せようとしなくなるので、そういった悪いものには影響を受けなくなります。
もちろん人は一人では生きていけないので、周りの人と協力したり助け合って生きていくことが必要ですが、主導権を握っていれば人生において大事な場面や局面、大切なものについて判断を誰かに任せてしまう必要はなくなるのです。
話が逸れてしまいましたが、この記事をご覧になっていただいている方々は、信頼関係を築いて人をだまそうとする人たちではないはずなので、家庭や職場などでのコミュニケーションを通して、相手に何かを伝えたり教えたり、相手がより良くなるように指導してあげたいと願っていると思います。
それにはまず、NLPの前提の1つ目にあった、「相手の世界観を尊重する」所から始まり、相手の自己重要感を満たしてあげ、この人といると心地よい、自分の人生にとってためになると思ってもらえるような信頼関係の構築に力を入れてみて下さい!
また相手から抵抗を感じたときは、あなたのことが嫌いなのではなく、信頼関係が足りないだけだという事に気付き、こちらが相手の好き嫌いを判断してしまうことがないように、続けてアプローチしてみてください。
ちなみに、豆知識として一つ。人は、ある物事に納得する時のパターンが4つあります。相手が人を信用するまでにも、この4種類の人がいると思って、焦らず、相手を尊重することを続けて下さい。
1,回数重視:納得したり、何かを習得するためには、情報を何回か確認する必要があるタイプ。
2,直観重視型:わずかな情報を得ただけで、自分の創造に基づいて即座に決断する。結論に飛びつきやすく、一度決めたり信じると、中々意思を変えない。疑わしい点も良いように解釈しがちな傾向がある。
3,疑心型:完全には納得したり、信じ切ることはない。毎日毎回、その都度評価して判断する。
4,期間重視型:納得したり、信用するまでに、一定期間情報や経験を集める必要がある。
プジョル