「すべての困難は、あなたへの贈り物を両手に抱えている。」(リチャード・バック)
「『失敗』と書いて『成長(せいちょう)』と読む」(野村克也)
本日はNLPの前提シリーズ第2回です。NLPとは?やNLPの前提って?と言ったことに関しては、NLPの前提シリーズ①に書きましたので、そちらをご覧ください。(https://puyoleducation.jp/nlp%e3%81%ae%e5%89%8d%e6%8f%90%e3%82%b7%e3%83%aa%e3%83%bc%e3%82%ba%e2%91%a0/)
⑥問題、制限とは「チャンス」である
今回の前提は、18個のうち最も重要と言っても過言ではないかもしれません。
人生には、良いことも悪いことも起きるというのが一般的に言われることだと思いますが、世の中でうまくいく人や成功する人、幸せを感じる人達は、「人生には良いこと・必要な事しか起こらない」と思っています。
これについては、是非この動画を見て下さい。私がここで文字で説明する以上のことを感じて頂けると思います。(https://youtu.be/9G4bmCg8pEY)
いかがでしたでしょうか?
人はある出来事という事実に対して、どんな意味をくっつけるかでその事実が良い事なのか・悪い事なのかのどちらかで判断します。
例えば、受験に落ちたとしましょう。これは事実です。この事実に対して、「やはり自分は頭が悪く、勉強には向いていないんだ」等という感情や意味を結び付けてしまうと、この事実は自分の人生において悪いこと・不幸なこととなります。
しかし逆に、「この悔しい思いをもうしないために、今後の学校生活での学びで気を引き締めよう!今までの努力では足りないことが分かったのだから、自分の勉強法や量を見直そう!」と思うことができれば、あとでこの出来事を振り返ったときに、「あの時受験で失敗したおかげで、、、」とその経験は良い事・学び・成長の糧になるでしょう。
人間は、こうした意味付け=学習を、無意識に行っています。意味づけることで、自分の人生に辻褄を持たせているのです。
私たちは生きたい、また自分が生きていることを感じ取りたい生物です。良いことや結果が出れば、生きている証を感じ取れるので嬉しくなりますし、悪いことや都合の悪いことが起これば、そのままでは周りの人に生きていることを認めてもらえないので、それを避けるような意味づけをするのです。
「私は勉強に向いていないんだ」と思うことで、ネガティブな感情が発生する機会を遠ざけ、やらなくて良い理由を生み出すことで自分の生存欲求を保っているのです。
しかし、そうした本能的な意味づけは「事実」ではないので、その後の自分の人生の足を引っ張ってしまったり、やりたいことができなかったり、思うような人生を歩めなくしてしまう原因になることが多いです。
ネガティブな意味づけが強くなり、自分に定着してしまうとそれは「ビリーフ(=思い込み)」になり、無意識が勝手に自分の行動を制限してしまうようになるのです。
人は無意識で強く思考している通りの行動を取り、その通りの人間になり、その通りの人生を歩みます。なのでその無意識がネガティブな思い込みを持ってしまうと、本当にうまくいきません。本心ではできないと思っていることが、実際に出来るはずはないのです。
こうした無意識の葛藤やネガティブな思い込みは、病気も引き起こします。人は考えた通りになるからです。
今、自分の人生で心からやりたいことをしているか、またやろうと挑戦するような選択ができているかどうか、自分の胸に聞いてみて下さい。答えがNoなら、必ず何かしらのネガティブな意味づけや思い込みを持っているはずです。幼少期に生まれたこうしたネガティブなものを持ち続けている人もかなり多いのです。
なので、そういった状況を打破するには、この前提にあるような問題や失敗を、チャンスや人生の糧と捉え直す「リフレーミング」をするしかないのです。
夢をかなえるためには、行動を制限している心のブレーキ=思い込みを外し、前へ進むための心のアクセルを踏むことが必要です。コーチングやカウンセリングといった手法、またNLPのスキルなども結局はすべてその人のネガティブな思い込みや意味づけをポジティブなもの、学びに捉え直せるようにどのようにサポートするか、本人が自ら気付けるように導けるか、だけなのです。
リフレーミングは、リ(再)フレーム(枠組み)の通り、事実に対する枠組みの付け直しという意味です。なので、問題や制限が生じたら、最初は嫌だな・辛いなと思ってしまっても、逆にこの問題が解決したら、こんな風になるな、とかこんな制限がある中でもどれだけのことができるか試されているな、等とチャンスととらえるようにリフレーミングをしましょう。
感情に引っ張られてしまうと、正直そんな簡単にはできないかもしれません。そんな簡単になんでもポジティブに捉えられたら苦労しないと思う人もいると思います。実際は、いくらでもネガティブな状態に浸っていてもいいのです。しかしいつかは、結局は抜け出さなくてはなりませんよね?なかなか抜け出せない方は、このネガティブな状況に浸っていることで何を得ようとしているのか自分に聞いてみて下さい。同情を引きたいのか、慰めが欲しいのか、色々出てくるかもしれませんが、それらが最も欲しいものではないでしょう。
そのネガティブなものを乗り越えて、「すごいな!」と周りの人に称賛されたり、自分自身で乗り越えたという達成感だったりの方が欲しいはずです。なので、最初は難しくとも、たくさん失敗や問題を経験していくうちに、徐々にネガティブな感情からリフレーミングして前に進み直すまでの時間を短縮していけばよいのです。なので、挑戦して、早くたくさん失敗したり問題や制限を経験するほど、心が鍛えられ、早く自分の目標や夢を達成したり、欲しいものを手に入れることができるようになるのです。
少し話が逸れてしまったかもしれませんが、人生に起こる問題、制限、困難、失敗が全て自分の学びとなり、それらを自分の夢や目標へ向かうために必要な学びと捉えることができたら、冒頭でご紹介した言葉通り、人生には必要な事しか起こらないと思うことができるようになるのです。人生はチャンスだらけです。是非このリフレーミングという思考法を早く自分のものにしてみて下さい!
プジョル